コトダマ [休日さんぽ]

昨日の夜はコンサートへ。

オリエント美術館で開催された、『万葉トーク&ライヴ』。

 

モザイク画が飾られた吹き抜けのホールに響き渡った

藤澤好恵さんの声が奏でる

1300年唄い継がれている万葉人の言葉と、

七ツ谷ゆみさんが指先で奏でる

100歳を超えたピアノを透かした旋律。

 

なんだろう、この不思議な感覚は。

とにかく衝撃的で

自分の中のいろんなものが揺さぶられた。

 

特に圧倒されたのは

好恵さんの声。

”透明な声”ってこういうの。

しかも、声って

ここまで空気を震わすことができるんだ。

和太鼓みたいに。

彼女の声は楽器だ、と、思った。

 

声の響きの美しさと力強さに

万葉集のきらきらした美しい言葉たちが重なって。 

涙が出た。

そこにそっと寄り添うピアノの調べ。

空間を満たす、祈り。 

それはやがてココロにも満ちはじめる。

 

     たま川にさらす手作りさらさらに なんぞこの子のここだ愛(かな)しき

     志貴嶋のやまとの国は事霊(ことだま)の助くる国ぞ 真福(まさきく)ありこそ

 

この国は、

言ったことを事実にするチカラがみなぎっている国。

だから

「まさきくあれ」と、言おう。 声高らかに。

私たちには誰にだって必ず

いなくなったら悲しくて仕方ないほど、愛おしい人がいるはずだから。


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